2006年 10月 19日
アスペルガー症候群 社会的認知が低い。広汎性発達障害の一つです。 明日2006/10/19 アスペルガー症候群の加害者の裁判が行われます。 その上で、以下の情報を頭に入れて見守って欲しいと思っています。 言葉の遅れが無い障害です。 苦手な事 「暗黙のルール」「言葉の意味の理解」「急な変更」←MBS『ちちんぷいぷいより』 『空気を読む』という事を言葉で理解できない。 『空気を読め』といわれた時には、『くうき』と発音することとしてとらえます。 一度覚えた事の修正が急には行えない。 つまり、抽象的な言葉の理解が困難であるということです。 我々が日常的にしている会話の大部分が抽象的な言葉であり、 彼らにとっては非常に過ごしにくい現実があります。 育っていく中でも、周りの大半の人が彼らの障害に対し理解が無いためにいじめられているケースが非常に多く、社会に出ていても差別されている現状があります。 得意な事 順序立てた予定をこなしていく事に才能があります。 また、一つの物事についてこだわりが強いという特性があり、天才が多いです。 ノーベル賞受賞者の多くがアスペルガー症候群であるといわれています。 「忘れる事が出来ない」という特性があり、 過去に見た風景や、過去に受けた屈辱的な出来事を忘れる事が出来ません。 これまでの社会の状態ではアスペルガー症候群に対しての理解が少なく、抽象的な指導で本人の理解を得られずに再度怒られてしまう悪循環を生み出してきました。それらの怒りがフラッシュバックを起こした時に犯罪の加害者になってしまう事があります。以前に受けた痛みを思い出す刺激を受けると、例え「舌打ち」のような物でさえフラッシュバックを起こすようです。アスペルガー症候群の人が犯罪の加害者になる可能性は6.2%です。これは健常者と比較して非常に少ないです。また、アスペルガー症候群の人の素直さにつけ込み騙されてしまうケースも多いです。 それらの問題は早期より彼らの特性を生かした教育を行う事で、感情のコントロール面を含んだ成長がうかがえる事がわかっています。しかし、診療を受けようにも初診までに4年待ちといった職員・施設の数の遅れがあるのが現状です。 ここから引用です―――アスペルガー症候群と社会――― いくつかの少年事件で、犯人の少年がアスペルガー症候群だと報道されたが、それが原因で犯罪を引き起こす事はまずない。騙されて犯罪に手を貸した場合はあるが、その確率は健常者とおなじぐらいである。 むしろアスペルガーの人は、その障害ゆえに法律などの規則を厳格に守ろうとする性格である事も多い。しかし、その性質が原因で社会に溶け込めなかったり(社会は意外にルールに曖昧なものだ)、社会の法則が理解できずに苦しむ場合もある。続くWikipedeliaより 長崎小6殺害事件、加害者少女は広汎性発達障害アスペルガー症候群と診断されていたことがわかった。(産経新聞) 明日の地裁で結果が出されるのが『寝屋川教職員殺傷事件』です。 以下wikipedeliaより引用 2005年2月14日午後3時10分頃、本校の南門からこの学校の卒業生である17歳の少年が侵入し、教職員の男性1人と女性2人の腹などを刺した。午後3時20分頃、警察官が少年を取り押さえ、殺人未遂の現行犯で少年を逮捕した。男性教諭は午後4時過ぎに死亡、女性教諭と女性栄養士は重傷を負った。事件を受け、本校は2月15日から17日の3日間を臨時休校とした。またこの少年は小学校時代いじめられていて、その復讐のために来校したとのことである。―――以上引用 さて、 アスペルガー症候群の被告が殺人を犯してしまったという事です。 昨今の少年事件と見た場合、この事件では尊敬を集めている有能な教師が刺殺された事により、被害者の気持ちを考えた見方をするならば『障害を隠れ蓑にした減刑』に見られるような事が多いのではないでしょうか? しかし、アスペルガー症候群自体の事を理解したうえで事件を見つめなおすと、アスペルガー症候群を持った人にとって非常に生き辛い状況下の中で、認識が薄い教育現場や社会全体の責任になっているようにも思えてきます。 辛い目にあってきた彼らが犯罪を起こしてしまうような環境を作り出していて、その福祉対策『初診が4年待ち』の状態であるという現状を見ると、国の認識の甘さがそもそもの原因ではないかと思ってしまいます。 これを、一夜漬けで書きなぐっている僕でさえ、教育大を出て今年から教壇に立っている可能性があった訳ですが、発達障害・アスペルガー症候群の児童・生徒に対しての具体的な指導方を大学在学中に研修を受けていない実情を考えると、日本中に蔓延する障害・能力・容姿等による人権侵害を克服していく事など出来ないのではないかと思います。 遺族の皆さんが、訴えなくてはいけないのは国なのではないかといった気がしてなりません。いま一度、アスペルガー症候群をはじめ、認識不足を補っていく教育が必要なのではないでしょうか?アスペルガー症候群の方は再教育で社会に戻ってこられる可能性が非常に高いという事です。 福祉施設の中で抱えられないのであれば、教育大の中でも教員と学生とNPOとで何とかできないものかと思います。現場に出てから対応が出来ない状況を作り出しているのは、国→大学→教員のネットワークの悪さではないでしょうか? 繰り返します。アスペルガー症候群が原因で犯罪の加害者になる事はありません。 この判決の行方が今後の無理解→障害に対する差別につながる事を恐れています。 十分な時間が無くて、まだまだまとめ切れていないのですが、 情報の足りない部分を補いながら冷静な視点で裁判の行方を見つめてくださればと思います。
by worumu162
| 2006-10-19 00:36
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(前身がmixだったから復活をかけて。) 2006年春より教育系大学の大学院生(休学中)。 美術教育的な観点からアートと対峙するための学生生活をおくる。 2005・11月にうつ病から復帰。 しばらくは元気ですから続けていきたいです。 保守的なことも大事です。若者が理想を語れなくなってはいけません。美しい未来を作らないと僕は悲しいので、そんな情熱をずっと持ち続けたいです。 初めての方は復活宣言から読んでみてください。 人気blogランキングへ カテゴリ
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